【北京=坪井千隼】中国は24日午後2時22分、独自に建設中の宇宙ステーション「天宮」の実験施設「問天」が搭載された大型ロケット「長征5号」を、海南省の発射場から打ち上げた。問天は地球周回軌道に投入され、25日未明、天宮の中核施設とのドッキングに成功した。天宮の組み立ては最終段階に入り、10月には残る実験施設「夢天」を打ち上げ、年内完成を目指す。
打ち上げられる「長征5号」(AP)
国営中央テレビが伝えた。習近平指導部は「宇宙強国」実現を掲げており、3期目入りがかかる今秋の党大会をにらみ、軍事利用と密接にからむ宇宙分野での成果を誇示する狙いだ。
問天は全長18メートル、重さ23トン。微小重力下での動植物の成長を調べる実験をはじめ、生命科学や新素材関連などの研究を行う施設となる。
中国は昨年4月に天宮の建設を開始。中核施設や貨物施設を相次いで打ち上げ、組み立てを進めている。今年6月には有人宇宙船「神舟14号」を打ち上げて飛行士3人を天宮に送り込んだ。
日本や欧米、ロシアなどが運用する国際宇宙ステーション(ISS)は老朽化が進む上、ロシアのウクライナ侵攻で宇宙での国際協力に支障が出ている。中国が独自のステーションを完成させれば、宇宙開発分野での影響力がさらに高まるとみられる。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/191665/
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打ち上げられる「長征5号」(AP)
国営中央テレビが伝えた。習近平指導部は「宇宙強国」実現を掲げており、3期目入りがかかる今秋の党大会をにらみ、軍事利用と密接にからむ宇宙分野での成果を誇示する狙いだ。
問天は全長18メートル、重さ23トン。微小重力下での動植物の成長を調べる実験をはじめ、生命科学や新素材関連などの研究を行う施設となる。
中国は昨年4月に天宮の建設を開始。中核施設や貨物施設を相次いで打ち上げ、組み立てを進めている。今年6月には有人宇宙船「神舟14号」を打ち上げて飛行士3人を天宮に送り込んだ。
日本や欧米、ロシアなどが運用する国際宇宙ステーション(ISS)は老朽化が進む上、ロシアのウクライナ侵攻で宇宙での国際協力に支障が出ている。中国が独自のステーションを完成させれば、宇宙開発分野での影響力がさらに高まるとみられる。
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