マジック用に硬貨を削った経営者らが摘発された事件のニュースで種明かしをされ、所有
するコインの価値が低下したとして、マジシャン98人が日本テレビとテレビ朝日に損害賠償
を求めた訴訟の判決で、東京地裁は30日、「犯罪報道の範囲を超えるものではない」として
請求を棄却した。
佐久間邦夫裁判長は「事件を分かりやすく報道するための種明かしはやむを得ない」と
指摘。原告側はキャスターの実演などは必要なかったと主張したが、「コインの財産的価値
が低下したとは認められない」とした。
マジシャン全般が詐欺師のような印象を与える報道だったと慰謝料も求めたが、判決は
「原告らを特定する表現はなく、社会的評価を低下させない」と退けた。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2008103000715