1 :
海江田三郎 ★
2016/08/02(火) 14:36:25.82 ID:CAP_USER
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1608/02/news035.html
岩手県南部の大船渡(おおふなと)市に、大型バイオマス発電設備の建設が決まった。太平洋セメントと新電力の
イーレックスが共同実施するもので、出力75MW(メガワット)の発電設備を2019年秋をめどに稼働させる計画だ。
完成すれば国内最大級のバイオマス発電所になる。
総事業費は235億円を見込んでおり、事業は2社の共同出資で設立する大船渡発電を通して行う。出資比率は太平洋セメントが65%、
イーレックスが35%で、資本金は40億円。2016年8月5日に設立する。発電所の建設計画は既に岩手県の環境評価手続きを済ませており、
2016年中に着工する計画だ。
被災した工場の敷地内に建設
発電所は大船渡市赤崎町にある太平洋セメントの「大船渡工場」内の敷地に建設する(図1)。同工場は2011年の東日本大震災で
大きな被害を受けた。約70万平方メートルの敷地を持ち、セメントを年間200万トン生産している。東北地域の産業廃棄物処理も行っており、
こちらは年間40万トンを処理している。震災で発生した廃棄物の再資源化なども担ってきた実績がある工場だ。
発電設備には燃焼によって発生したガスを高速で循環させ、高い熱効率を得られるのが特徴の循環流動層ボイラーを採用する計画だ。
さらに再熱式蒸気タービンも導入する。これはタービン発電機から再びボイラーに蒸気を戻して再加熱する方式で、
発電設備全体の効率を高める事ができる。
年間の発電量は48万MWh(メガワット時)を見込んでいる。これは一般家庭11万世帯分の年間電力消費量に相当する発電量だ
。大船渡発電は発電した電力をイーレックスに全て売却する。イーレックスは再生可能エネルギーの固定買取価格制度を利用して
東北電力に売電する計画だ。
11万世帯分の電力を生み出すバイオマス燃料には、主にパームヤシ殻(PKS)を利用していく。一方、日本国内でバイオマス発電所の
建設が増加しており、安定的な燃料調達が課題となっている。そこで燃料の多様化を進めるため、パームオイルの搾油工程で廃棄されていた
パーム空果房(EFB)も燃料として活用していく計画だ
太平洋セメントは化学メーカーのサラヤ、タイのRematec & KSN Thailand、マレーシアのThe Green Biomassの3社と共同で
EFBの発電燃料化に取り組んだ。建設する発電所では使用する燃料の9割をEFBとPKSが担い、
残りの1割には石炭を利用する計画だ。バイオマス燃料の利用により、年間28万5000トン相当のCO2削減効果を見込んでいるという。
地域経済の活性化にも寄与
太平洋セメントとイーレックスは、新会社となる大船渡発電の設立に伴う従業員の採用を地元採用とする。
この他にも燃料の輸送に付随する雇用の創出により、地域経済の活性化および東北地域の復興にも貢献するとしている。
岩手県南部の大船渡(おおふなと)市に、大型バイオマス発電設備の建設が決まった。太平洋セメントと新電力の
イーレックスが共同実施するもので、出力75MW(メガワット)の発電設備を2019年秋をめどに稼働させる計画だ。
完成すれば国内最大級のバイオマス発電所になる。
総事業費は235億円を見込んでおり、事業は2社の共同出資で設立する大船渡発電を通して行う。出資比率は太平洋セメントが65%、
イーレックスが35%で、資本金は40億円。2016年8月5日に設立する。発電所の建設計画は既に岩手県の環境評価手続きを済ませており、
2016年中に着工する計画だ。
被災した工場の敷地内に建設
発電所は大船渡市赤崎町にある太平洋セメントの「大船渡工場」内の敷地に建設する(図1)。同工場は2011年の東日本大震災で
大きな被害を受けた。約70万平方メートルの敷地を持ち、セメントを年間200万トン生産している。東北地域の産業廃棄物処理も行っており、
こちらは年間40万トンを処理している。震災で発生した廃棄物の再資源化なども担ってきた実績がある工場だ。
発電設備には燃焼によって発生したガスを高速で循環させ、高い熱効率を得られるのが特徴の循環流動層ボイラーを採用する計画だ。
さらに再熱式蒸気タービンも導入する。これはタービン発電機から再びボイラーに蒸気を戻して再加熱する方式で、
発電設備全体の効率を高める事ができる。
年間の発電量は48万MWh(メガワット時)を見込んでいる。これは一般家庭11万世帯分の年間電力消費量に相当する発電量だ
。大船渡発電は発電した電力をイーレックスに全て売却する。イーレックスは再生可能エネルギーの固定買取価格制度を利用して
東北電力に売電する計画だ。
11万世帯分の電力を生み出すバイオマス燃料には、主にパームヤシ殻(PKS)を利用していく。一方、日本国内でバイオマス発電所の
建設が増加しており、安定的な燃料調達が課題となっている。そこで燃料の多様化を進めるため、パームオイルの搾油工程で廃棄されていた
パーム空果房(EFB)も燃料として活用していく計画だ
太平洋セメントは化学メーカーのサラヤ、タイのRematec & KSN Thailand、マレーシアのThe Green Biomassの3社と共同で
EFBの発電燃料化に取り組んだ。建設する発電所では使用する燃料の9割をEFBとPKSが担い、
残りの1割には石炭を利用する計画だ。バイオマス燃料の利用により、年間28万5000トン相当のCO2削減効果を見込んでいるという。
地域経済の活性化にも寄与
太平洋セメントとイーレックスは、新会社となる大船渡発電の設立に伴う従業員の採用を地元採用とする。
この他にも燃料の輸送に付随する雇用の創出により、地域経済の活性化および東北地域の復興にも貢献するとしている。