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カナダで新発見した、地球最古(約40億年前)の生命の痕跡
https://news.biglobe.ne.jp/entertainment/1219/bso_171219_5668059019.html
この地球に生命が誕生したのはいつのことか。地球科学の研究者にとって、生命の起源は最大の探求テーマです。
私たちは地球最古と考えられる生命の痕跡を新たに発見し、9月発行の英サイエンス誌「ネイチャー」に論文を発表しました。
その痕跡は、およそ39億5000万年前以前に海の底にできた堆積岩(砂や泥が堆積して固まった岩石)に残されていました。
これまで38億年前の生命の痕跡が地球最古とされてきたので、それを1億年以上も更新することになります。
採取した堆積岩は、機械でスライスして厚さ30ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリ)の薄片にします。
顕微鏡で観察すると、そのなかに数ミクロンから数10ミクロンの黒い斑点状のグラファイト(炭素の結晶鉱物)が見つかることがあります。
グラファイトは炭素12、炭素13という重さが異なる2種類の炭素から構成され、その比率が現在の生物と同じ程度に炭素12に富んでいれば、生物由来であるといえます。
![【生命すごい】 約40億年前に生命が存在していた痕跡が発見される ※地球が誕生したのは約46億年前 [654328763]->画像>9枚](http://bunshun.jp/mwimgs/4/d/-/img_4db8b3d04ebc8c533a74119bc131da4a534404.jpg)
![【生命すごい】 約40億年前に生命が存在していた痕跡が発見される ※地球が誕生したのは約46億年前 [654328763]->画像>9枚](http://bunshun.jp/mwimgs/8/a/-/img_8a9322191974a081789f3f129ab2501d136153.jpg)
黒い斑点状のグラファイト 写真提供:東京大学小宮剛准教授
堆積岩の薄片からグラファイトを見つけたのは、論文の筆頭著者でもある当時4年生だった学生です。
グラファイトがあるのは想定内でしたが、この一帯の堆積岩は後から入ったマグマによって高温にさらされており、
生命の痕跡が失われている可能性もありました。炭素12の比率が十分に高くないと生物の痕跡とはいえません。
分析した結果、炭素12に富んでおり、これは生物の痕跡と見て間違いないと確信しました。
以下略