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https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221109/k10013885531000.html
熊本 阿蘇山 立ち入り規制一部解除 火口の見学再開
熊本県にある阿蘇山の中岳火口周辺では9日朝、立ち入り規制が一部のエリアで解除され、およそ1年1か月ぶりに火口の見学が再開されました。
阿蘇山では、去年10月に起きた中岳第一火口の噴火の影響で、火口周辺への立ち入りの規制が続いていましたが、ガス検知器などの復旧工事が進み、安全対策が整ったことなどから、9日に一部のエリアにかぎり火口見学が再開されました。
午前9時に、火口の見える広場に向かう道路の門が開かれると、多くの車が列になって次々と入場していきました。
訪れた観光客は、火口から立ち上がる噴煙や火口壁の雄大さを眺め歓声を上げたり、写真に収めたりしていました。
愛媛県から5歳の娘と訪れた30代の女性は「噴火があったことが信じられないくらい穏やかな景色で、自然の驚異に驚いています。子どもには、世界は広くて知らないことがたくさんあることを感じてもらえたらと思います」と話していました。
阿蘇市観光課の秦美保子課長は「安全性を保った火口見学は、阿蘇や熊本の観光に重要だと改めて感じている。生きている火山の火口を近くで見られるのは、世界でもまれだと思うので、ぜひ来てもらって一緒に再開を喜んでほしい」と話していました。
火口付近が望める草千里で池に「初氷」
9日朝の熊本県内は、阿蘇地方を中心に冷え込み、阿蘇山の火口付近が望める草原地帯、草千里では「初氷」が見られました。
気象台によりますと、9日朝の熊本県内は高気圧に覆われて晴れ、地表の熱が奪われる放射冷却現象の影響で、阿蘇地方を中心に冷え込みました。
草千里では、池に「初氷」が見られ、厚さ2ミリほどの氷に朝日が反射していたほか、草原には霜柱が立ち、冬の訪れを現していました。
阿蘇地方では、9日朝の最低気温が、阿蘇市乙姫でマイナス0.2度と、12月上旬並みの気温となったほか、南小国町で1.2度、南阿蘇村で1.8度などと冷え込みました。