
長崎市は10日、市土木部の男性課長が、部下3人に執拗(しつよう)な叱責(しっせき)などを繰り返すパワハラに相当する行為があったと明らかにした。3人は精神的な不調で休職し、うち1人は退職したが、市はパワハラと認定せず、口頭での注意などとした。
市人事課によると、課長は2019年4月から現職。21年にかけ、3人の職員に「能力が低い」と叱責したり、説明を遮って高圧的な態度を取ったりし、3人とも精神的な不調をきたした。また、他の職員に聞こえるように休んだ職員の精神疾患の名前を公表し、「ずる休み」などと発言。退職者以外の2人は別の部署に異動した。
市総務部長や人事課長は21年夏~秋に計3回、この課長に口頭で注意指導や警告をした。市は、3人の休職と「パワハラに相当する」とする課長の言動に因果関係があるとしながらも、パワハラとは認定せず、懲戒処分にはしていない。
市は「被害者の意向や状況を踏まえて総合的に判断した。警告後、休職者が出ておらず、一定の効果があった」としている。一方で、課長による継続した威圧的な発言に関する情報が市に入っており、この課長への聞き取りを進めている。
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